
基本情報
| 指定 | ユネスコ世界遺産(文化遺産、1987) 5A級観光地 |
| 省 | 北京 |
| 地図上の位置 | 北京の中心部 |
| 緯度・経度 | 39.9, 116.4 Google マップ |
| 周辺の都市 | 北京 |
| 見どころ | 明清の皇宮 |
| 主な見どころ | 天安門、三大殿、角楼、養心殿、御花園、珍宝館 |
| 面積 | 720,000 m² |
| 周辺の景勝地 | 北京の天壇 4km、北京の頤和園 13km、明の十三陵 44km、承徳避暑山荘と外八廟 177km 周辺を検索 |
| テーマ | 宮殿、歴史的建築、大都市、庭園、博物館、切手、紙幣・硬貨、宮殿・皇家庭園 |
故宮
北京の故宮博物院は通称を故宮、旧称を紫禁城(しきんじょう)といい、15世紀初め、明の成祖朱棣(しゅてい)の永楽(えいらく)年間に建てられた。面積72万m²、建築面積15万m²で、明清両王朝の皇宮であった。

主な建物は太和殿(たいわでん、俗に「金鑾殿(きんらんでん)」)、中和殿(ちゅうわでん)、保和殿(ほうわでん)である。南には順に承天門(天安門)、端門(たんもん)、午門(ごもん)が並び、東に東華門(とうかもん)、西に西華門(せいかもん)、北に神武門(じんぶもん)がある。そのほか乾清宮(けんせいきゅう)、交泰殿(こうたいでん)、坤寧宮(こんねいきゅう)、御花園(ぎょかえん)などが名高い。
1987年、「北京と瀋陽の明・清王朝の皇宮群」の一部としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。

主な見どころ
午門(ごもん):南の正門。平面は凹字形で、上に五つの楼閣が載る。現在は観光客の入口で、明清時代には献俘(捕虜を献上する儀式)などの典礼が行われた。
内金水河(ないきんすいが)と太和門(たいわもん):午門を入ると、内金水河が弧を描いて中庭を横切り、五つの白い大理石の橋が架かる。北側の門が外朝への入口である。
太和殿(たいわでん):紫禁城で最大の殿舎。間口11間、重檐寄棟造(じゅうえんよせむねづくり)の屋根で、皇帝の即位、婚礼、重要な朝会が行われた。
中和殿(ちゅうわでん)と保和殿(ほうわでん):太和殿の後ろ、同じ基壇の上に建つ。小さな中和殿は皇帝が朝会の前に休んだところで、保和殿は清代に殿試(皇帝が自ら行う科挙の最終試験)の会場となった。
乾清宮(けんせいきゅう)、交泰殿(こうたいでん)、坤寧宮(こんねいきゅう):後三宮と呼ばれ、明代には皇帝と皇后の寝殿だった。清の皇帝が養心殿に移ってからは、乾清宮は政務を執り臣下を引見する場となった。
御花園(ぎょかえん):故宮の北部にある小さな庭園で、亭、欽安殿(きんあんでん)、古い柏、築山があり、皇室の憩いの場だった。
養心殿(ようしんでん):西路にあり、雍正(ようせい)年間以降、皇帝の住まいと執務の場だった。中の三希堂(さんきどう)は乾隆帝(けんりゅうてい)の書斎である。
寧寿宮(ねいじゅきゅう)一帯:東路にあり、乾隆帝が退位後の住まいとして建てた。九龍壁(きゅうりゅうへき)、皇極殿(こうきょくでん)、乾隆花園があり、珍宝館もここにある。
角楼:屋根は三重、棟は72本あり、故宮で最も特徴のある建物の一つ。堀端から見るのがいちばんよい。
乾清宮の玉座の上には、順治帝(じゅんちてい)が書いた「正大光明(せいだいこうめい)」の扁額が掛かる。雍正帝のときから、選ばれた後継者の名を記した密詔を箱に封じ、この額の裏に納めた。
乾清宮と坤寧宮の間にある交泰殿には、乾隆帝のときに定められた25の御璽が納められ、殿内には「無為(むい)」の扁額が掛かる。
西太后(せいたいこう、慈禧太后)は養心殿の東暖閣で「垂簾聴政(すいれんちょうせい)」を行った。1912年2月12日、隆裕太后(りゅうゆうたいこう)はここで清の最後の皇帝の退位詔書を発布した。
太和殿は三層の大理石の基壇を含めて高さ35.05m、床面積約2,377m²で、故宮で最大の殿舎である。
歴史と文化
紫禁城は明の永楽年間の1406年に着工し、1420年に完成した。翌年、明は正式に北京へ遷都した。
城壁は南北約960m、東西約750mで、外側に幅約52mの堀がある。建物は南北の中軸線に沿って並び、東西対称になっている。
明清両代を通じて24人の皇帝がここに住み政務を執った。明が14人、清が10人である。
主な殿舎はたびたび火災で焼け、再建された。現在の太和殿は1695年の再建である。
清の皇帝は1912年に退位したが、最後の皇帝溥儀(ふぎ)はその後も後宮に住み続け、1924年に追い出された。1925年10月10日に故宮博物院が開館した。
1930年代、日中戦争のさなかに収蔵品の一部が南へ移され、その一部はのちに台湾へ運ばれた。収蔵品は100万点を超え、書画、陶磁器、青銅器、時計、宮廷用品などがある。
旅行案内
交通:地下鉄1号線の天安門東駅か天安門西駅で降り、天安門、端門を通って午門まで歩く。
予約:実名による事前予約制で、1日の入場者数に上限がある。祝日や夏休みには数日前に満員になることが多い。予約に使った身分証を持参すること。
開館:月曜休館(祝日を除く)。入場は午門のみで、出口は神武門か東華門。
ルート:中軸線は太和殿、中和殿、保和殿、乾清宮、交泰殿、坤寧宮と進み、御花園で終わる。両側の珍宝館、鐘表館(時計館)、養心殿は時間に応じて加えるとよい。養心殿は10年近い修復を経て2025年末に再公開された。珍宝館と鐘表館は別料金でオンライン予約が必要、当日券はないので、入場券と一緒に予約しておくとよい。
所要時間:中軸線だけなら2、3時間。東西の宮殿や展示館も見ると、ほぼ丸一日。
景山:神武門を出て道路を渡った向かい。頂上の万春亭(ばんしゅんてい)から故宮全体を見下ろせる。
季節:春と秋がよい。夏は暑く、中庭には日陰が少ない。冬は人が少ない。
注意:内部は歩く距離が長く、地面は石畳なので、歩きやすい靴で行くこと。食事できる場所が少ないので、水と軽食を持参するとよい。
景山
景山(けいざん)は故宮の北門のすぐ北にある小山である。高さ42.6m(海抜88.35m)で、旧市街の最高点であり、故宮の堀を掘った土を積み上げて造られた。景山公園は面積23haで、西は北海(ほっかい)公園に接する。尾根に沿って五つの亭が立ち、頂上の万春亭が故宮を見下ろす最もよい場所である。
1644年、反乱軍の李自成(りじせい)が北京を攻め落としたとき、明の最後の皇帝崇禎帝(すうていてい)はこの山の槐(えんじゅ)の木で首をつって死んだ。
この山が初めて整えられたのは金代である。元の大都が築かれたときには宮城内の御苑だった。明清両代に改築・拡張された。1420年、北京の造営に際して、取り壊した元の宮殿の瓦礫と新しい堀の土を元の延春閣(えんしゅんかく)の跡に積み上げて山とし、万歳山(ばんざいざん)と名づけた。鎮山(ちんざん)とも呼ばれ、「元朝の王気を鎮める山」の意である。やがて門、正殿、配殿、碑亭からなる壮麗な寿皇殿(じゅこうでん)の建築群や、永思殿(えいしでん)、観徳殿(かんとくでん)が加えられた。園内では鶴や鹿が飼われ、毎年重陽節には皇帝が后妃や臣下を連れて山に登り、宴を開いた。
1655年、万歳山は景山と改名された。1749年に寿皇殿が現在の場所に移され、1751年には山頂に五つの亭が建てられた。東から周賞亭(しゅうしょうてい)、観妙亭(かんみょうてい)、万春亭、輯芳亭(しゅうほうてい)、富覧亭(ふらんてい)で、それぞれに銅の仏像が祀られ、「五方仏」と呼ばれた。1900年に八か国連合軍が北京を占領した際、建物は大きく損なわれ、銅仏の大半が持ち去られた。
切手と紙幣
1949年発行の第1シリーズ人民元の100元札の一部の版には、故宮の角楼と北海が描かれている。

1985年、中国郵政はJ.120「故宮博物院建院60周年」の切手4種を発行した。丹闕凌雲(8分)、太和晴旭(8分)、乾坤交泰(交泰殿、20分)、瓊苑春暉(御花園、80分)である。

1956年の特15「首都名勝」5種の第5図は太和殿である。

1998年、中国とフランスは1998-20「故宮とルーブル宮」の切手2種を共同発行した。

1979年の普通切手、普20「北京風景図案」の第1図は景山公園である。

1953年発行の普通切手普6「各種図案普通切手」6種のうち第6図は、故宮の角楼である。

2015年、中国郵政は2015-21「故宮博物院」4種を発行した。図案は午門、太和殿、角楼、乾清門である。

2020年、中国郵政は2020-16「故宮博物院(二)」4種を発行した。図案は金水橋、中和殿、乾清宮、千秋亭である。

2025年発行の2025-12「世界文化遺産――北京中軸線」5種のうち第4図は、故宮と景山である。

2025年、中国郵政は2025-21「故宮博物院開院百周年」2種を発行した。図案は器載文枢、丹青永続である。

中国人民銀行が2003年に発行した5元記念硬貨「世界文化遺産――明清故宮」は、裏面に太和門、金水橋、三大殿を描く。
中国人民銀行は故宮博物院開院90周年の金銀記念貨幣を発行している。
中国人民銀行は紫禁城完成600年の金銀記念貨幣を発行している。
関連ページ
地図

写真:故宮:xiquinhosilva(CC BY 4.0、ウィキメディア・コモンズ)、故宮:Daniel Case(CC BY-SA 3.0、ウィキメディア・コモンズ)
周辺
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| 4A級観光地 | 景山公園 <1km、中山公園 1km、北海公園 1km、什刹海 3km |
| ユネスコ世界ジオパーク | 延慶ユネスコ世界ジオパーク 68km |
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