
基本情報
| 指定 | ユネスコ世界遺産(自然遺産、1992) 国家級風景名勝区(第2次) 5A級観光地 |
| 省 | 湖南省 |
| 地図上の位置 | 湖南省北西部 |
| 山 | 武陵山脈 |
| 緯度・経度 | 29.4, 110.5 Google マップ |
| 周辺の景勝地 | 猛洞河 73km、桃花源 111km、梅山龍宮 175km、天坑地縫 185km、紫鵲界棚田 189km 周辺を検索 |
| 見どころ | 高さ数百mの石英砂岩の岩柱、天然橋、野生生物 |
| 主な見どころ | 天子山:御筆峰、天女散花、神堂湾。袁家界・楊家界:烏龍寨、天波府、天下第一橋 |
| 野生生物 | ヒョウ、オオサンショウウオ、アカゲザル |
| 面積 | 390km² |
| 最高地点 | 1,256 m |
| 周辺の都市 | 湖南省張家界市(大庸) |
| テーマ | 山、奇岩、石林、森林、動物、渓流、天然橋、切手、ロープウェイ、山峰、洞窟、ハイキング・登山、化石・地質遺跡 |
概要
武陵源(ぶりょうげん)は張家界(ちょうかかい)の名で知られ、湖南省北西部、武陵山脈(ぶりょうさんみゃく)の中ほどにある。世界自然遺産であり、ユネスコ世界ジオパークでもある。張家界国家森林公園、索渓峪(さくけいよく)自然保護区、天子山(てんしざん)自然保護区からなり、面積は計390km²、うち核心景区は260km²。区域内には約3000本の石英砂岩の岩柱が立ち、その多くは高さ数百mに達する。ほかに大きな天然橋が二つ、多くの洞窟があり、野生生物も豊かである。

天子山の名は、トゥチャ族の首領向大坤(しょうだいこん)が反乱を起こし、「向王天子」と名乗ったことに由来する。
1992年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。1988年に国務院が公布した第2次の国家級風景名勝区の一つである。
主な見どころ
黄石寨(こうせきさい):張家界国家森林公園内で早くから開かれた展望地。山頂の平らな台地から周りの岩柱群を見下ろせる。ロープウェイで上り下りできる。
金鞭渓(きんべんけい):森林公園の入口近くから山中へ延びる谷。両側に高い岩柱がそびえ、沿道には渓流、淵、深い森が続く。園内で最もなだらかな遊歩道である。
袁家界(えんかかい):森林公園の北部にある、多くの岩柱と岩壁からなる台地状の山地。天下第一橋、迷魂台(めいこんだい)、天波府(てんぱふ)などの展望地がある。岩柱の一つは映画のロケ地となったことから「ハレルヤ・マウンテン」と名づけられ、よく知られている。
天下第一橋(てんかだいいちきょう):袁家界にある天然の石橋で、二本の岩柱の間に架かり、下は深い谷である。
楊家界(ようかかい):袁家界の北西にあり、訪れる人は少ない。烏龍寨(うりゅうさい)などの見どころがあり、地形はより険しい。
天子山:武陵源の北西部にあり、ほかより標高が高い。御筆峰(ぎょひつほう)、神堂湾(しんどうわん)、仙女献花(せんにょけんか)、賀龍公園などの展望地があって眺めが広く、雲が出ると岩峰が島のように浮かぶ。
十里画廊(じゅうりがろう):索渓峪側の谷で、両側に岩柱が並び、絵巻物のように見える。歩くか小型の観光列車に乗る。
宝峰湖(ほうほうこ):索渓峪一帯の山あいの湖で、周りを岩柱が囲む。近くに宝峰の滝がある。
黄龍洞(こうりゅうどう):武陵源区の索渓峪にあり、石灰岩中にできた鍾乳洞。水のない層が二つ、水のある層が二つあり、全長7.5km。石筍「定海神針(ていかいしんしん)」は高さ約20mある。
地質と景観
武陵源の岩石は主にデボン紀の石英砂岩で、約3億8000万年前に浅い海や海岸の環境で堆積し、厚さは数百mに及ぶ。
その後の地殻の隆起で、地層は垂直な節理(割れ目)に切られた。流水が長い時間をかけて節理を広げ、独立した岩柱や岩壁が残った。
石英砂岩は硬く、節理がよく発達しているため、岩柱は高く切り立ち、高さは数十mから300m余りに及ぶ。これがカルストの石林との最大の違いである。
岩柱の間には渓流、峡谷、天然橋、洞窟がある。黄龍洞などの洞窟は近くの石灰岩の地層にあり、砂岩の峰林の区域にはない。
森は深く谷は湿っていて、霧や雨が多い。岩柱の頂や岩の割れ目にも松などの植物が育つ。
旅行案内
交通:張家界荷花空港と高速鉄道の張家界西駅はどちらも市街地の近くにある。そこからバスで森林公園の入口か武陵源区まで約1時間。
予約:核心景区は時間帯指定の実名予約制で、入口では入場券を売っていない。入場券は数日間有効だが、入場のたびに予約し直す必要がある。
入口:主な入口は森林公園、武陵源、天子山、楊家界。各景区の間は園内のシャトルバスで結ばれている。
金鞭渓:森林公園の入口近くから渓流沿いの平坦な遊歩道が始まる。2、3時間みておくとよい。
袁家界:百龍天梯(ひゃくりゅうてんてい、屋外エレベーター)で上り、天下第一橋や烏龍寨・天波府一帯の岩柱を見る。
天子山:御筆峰、天女散花(てんにょさんげ)、神堂湾はここにある。ロープウェイで上り下りできる。
十里画廊:武陵源側の谷で、小型の観光列車があり、歩くこともできる。
所要時間:主な見どころには2、3日をみておく。
宿泊:袁家界、天子山など核心景区の中には泊まれない。多くの人は武陵源区(索渓峪)か森林公園の入口付近に泊まる。
注意:祝日はシャトルバス、エレベーター、ロープウェイの待ち時間が長い。金鞭渓のあたりのサルは食べ物を奪う。雨の後は霧が出やすく、遠くの岩峰が見えないことがある。
おすすめの行程
最もすばらしい景色は天子山と袁家界・楊家界にある。黄石寨は最も早く開かれ、「黄石寨に登らなければ張家界に来た甲斐がない」という宣伝文句があるが、誇張だと一般に考えられている。
1日目:張家界の公園入口から入り、バスで黄石寨のロープウェイ乗り場へ。ロープウェイで上り下りし、山頂を一周する。入口付近に戻って金鞭渓を歩き、百龍天梯で上ってバスで袁家界へ行き、泊まる。
2日目:天下第一橋周辺の見どころ、烏龍寨と天波府を回る。バスで天子山景区へ行き仙人橋を見て、天子山に泊まる。
3日目:午前は天子山の主な見どころ。午後は南天門(なんてんもん)か十里画廊。
切手
1994年、中国郵政は「武陵源」の切手4種を発行した。南天門、神堂湾、天下第一橋、御筆峰である。3元の小型シート1994-12Mも出た。

2013年、中国郵政は普通切手、普32「美麗中国(一)」6種を発行した。そのうち1枚は張家界の天子山である。

紙幣・硬貨
中国人民銀行が2003年に発行した「世界遺産—武陵源」金銀記念貨は、金鞭岩、御筆峰、トゥチャ族の吊脚楼を描く。
さらに足を延ばして
天門山(てんもんざん):天然の岩穴、天門洞を飛行機がくぐり抜けたことがある。
茅岩河(ぼうがんが):20kmの湖上遊覧と35kmのラフティング。
九天洞(きゅうてんどう):九つの天然の天窓があり、面積260万m²、三層からなる。「国際洞窟探検基地」を名乗り、「アジア最大」と称している。
黄龍洞。
宝峰湖:長さ2.5km、幅200~1000m、平均水深27m。宝峰の滝もある。
地図

写真:武陵源(張家界):Kuruman(CC BY 2.0、ウィキメディア・コモンズ)、武陵源(張家界):颐园居(CC BY-SA 4.0、ウィキメディア・コモンズ)
周辺
| 世界遺産 | 老司城遺跡 63km、唐崖土司城跡 146km、梵浄山 238km、神農架 239km |
| 国家級風景名勝区 | 猛洞河 73km、桃花源 111km、徳夯 134km、里耶・烏龍山 140km |
| 5A級観光地 | 天門山景区 <1km、長陽清江画廊風景区 140km、濯水景区 164km、恩施大峡谷景区 170km |
| 4A級観光地 | 宝峰湖 9km、黄龍洞 13km、張家界大峡谷 23km、張家界土司城 25km |
| ユネスコ世界ジオパーク | 張家界ユネスコ世界ジオパーク <1km、湘西ユネスコ世界ジオパーク 96km、恩施大峡谷・騰龍洞ユネスコ世界ジオパーク 156km |
| 全国重点文物保護単位 | 普光禅寺古建築群 25km、紅二、六軍団長征出発地旧跡 26km、田家大院 26km |
| 国家地質公園 | 紅石林国家地質公園 90km、五峰国家地質公園 93km |
| 自然保護区 | 鷹嘴界国家級自然保護区 8km、白雲山国家級自然保護区 9km、小渓国家級自然保護区 64km、八大公山国家級自然保護区 71km |